最後の監督作品となった映画「さらば箱舟」(1982年制作)。30年前、奇跡的にも試写会を見ることができました。会場には出演者の原田芳雄氏もかけつけ、舞台挨拶をしてくれました。
「完成作品を観るのは、私も今日が初めてです。寺山さんはシャドーボクシングをするのが好きでした。ロケ地の浜辺でも、シャドーボクシングをしていました。その姿が目に焼き付いています」
鳥はつねに一つの言葉を飛んでいる。
だがわれわれがそれを読みとるのはいつもあとになってからだ。
空にさむい航跡をだどることは「記録」とはいわない。
私にとって記録芸術は、鳥自身になることでしかないのだから。
・・・・・・「記録映画の鳥類学的比喩」より
寺山修司「劇場映画」フィルモグラフィー(準備中)