1970年(昭和45年/34歳)
天井桟敷公演・5月、「イエス」。7月・「ブラブラ男爵」。ニューヨークのカフェ・ラ・ママでアメリカの俳優による「毛皮のマリー」を演出。11月・市街劇「人力飛行機ソロモン」。 3月・「あしたのジョー」の力石徹の葬式を喪主として執行。「ふしあわせという名の猫」刊。4月・「暴力としての言語」刊。6月・「ヨーロッパ零年」(毎日新聞社)刊。7月・「長編叙事詩・地獄編」刊。9月・「青春の名言・さびしい日のために 」刊。10月・対談集「白夜討論 」(講談社)、「絵本・ほら吹き男爵 」(サンケイ出版)刊。11月・「ガリガリ博士の犯罪画報」刊。この年、赤軍派スカイジャック事件の背後関係として取り調べをいうける。「大人狩り」を実験映画化した「トマトケチャップ皇帝」公開。
1971年(昭和46年/35歳)
天井桟敷公演・4月、ナンシー国際演劇祭で「邪宗門」「人力飛行機ソロモン」上演。5月・パリのピガール劇場でフランス人俳優による「花札伝奇」(演出・ニコラ・バタイユ)上演。6月・アムステルダムのミクリ劇場ほか「邪宗門」オランダ巡演。ソンズビーク美術館のオランダ・フェスティバルで「人力飛行機ソロモン」上演。9月・ベオグラード国際演劇祭で「邪宗門」がグランプリを獲得。/1月、長編映画「書を捨てよ、町へ出よう」完成。「寺山修司全歌集」刊。4月・「思い出さないで」刊。
1972年(昭和47年/36歳)
「邪宗門」上演中、観客の妨害でこぜりあい起きる。ミュンヘン・オリンピック芸術祭展示で野外劇「走れメロス」上演。アラブゲリラテロ事件のため芸術祭展示中止に抗議のセレモニー。オランダで「阿片戦争」上演。「寺山修司青春歌集」(角川文庫)刊。エッセイ集「人間を考えた人間の歴史」(講談社)刊。「寺山修司詩集」(現代詩文庫)刊。「日本童謡集」(光文社)刊。対談集「言葉が眠るとき、かの世界が目ざめる」(新書館)刊。
1973年(昭和48年/37歳)
東京で「地球空洞説」、イランで「ある家族の血の起源」。オランダ、ポーランドで「盲人書簡」上演。五木ひろし「浜昼顔」を作詞。「寺山修司詩集・日本の詩集19」(角川書店)刊。「映写技師を射て・寺山修司映画論集 」(新書館)刊。「散文詩・棺桶島を記述する試み」(サンリオ出版)刊。劇詩集「盲人書簡」(ブロンズ社)刊。「寺山修司作詞集・かもめ」(サンリオ出版)刊。「旅の詩集」(光文社)刊。
1974年(昭和49年/38歳)
アテネフレンセ文化センターで「寺山修司特集」開催。映画「田園に死す」公開。実験映画「ローラ」「服蝶記」「青少年のための映画入門」完成。パリ大学の招きで国際演出家シンポジウムに出席。物語「新釈稲妻草紙」(番町書房)刊。