帆歌(現代歌人30)

製作中

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ヨーロッパ零年・寺山修司評論集

 

目次

何よりもダメなドイツからの報告

1 五月叛乱はどこへいった
少年拳銃魔の 体制/ヒトラーは喜劇的?
偉大なる国民の伝統/それが自由のためならば
西独大学生への20の質問

2 セックス・レボルーション
モナリザは男だった?/ヘンリクの「ベトナム童貞宣言」/娼婦たちは革命をめざす

3 エッセン日記

ヨーロッパの地下社会ではいま何が行われているのか

4 ロンドンっ子なら誰でもジム・ヘインズを知っているよ

5 SUCKという地下新聞はお嬢さんの腰を抜かした

6 ギャビイがベルリンで「訪問演劇」をためすというので

私のパスポート

7 私の競馬ノート

8 風化の季節
歴史における反抗/偶然性を動かす倫理/世界の運命を演劇に
解決はどの時点に?/おさらばすべきは?

9 心を草原にさまわよわせてイスラエルへ渡る青年たち
ユダヤの掟/ここより他の場所/望郷の思想としてのシオニズム
「必要なものの充足」だけで生きられるか?

10 ニューヨークの新しい演劇/言葉のねむるとき

世界の前衛劇の真中で

11 座談のためのノート
伝統との断絶/初日は「白い馬」がいた
二時間だけの「それは1回だけしか起こらない」
いつも一人だけバカなやつがいる

12 パンと人形劇場
でぶ叔父さんをこわせ/母との別れ/黒パンコミュニケーション

 

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園丁(えんてい)のノート

こんな時代に

どうして詩人がありふれているのだろう

と疑いをもつ人もいました

しかし

バラの木にバラの花咲く

そこのことに

不思議なけれど

です

詩人の多すぎる世の中は不幸ですが

詩人のいらない世の中は

もっと不幸なのです


「あなたの詩集・99粒のなみだ」寺山修司編
園丁のノートより
園丁とは庭師のことです

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カトリック吉祥寺教会


結婚式は東京・武蔵野市にあるカトリック吉祥寺教会。学生時代に彼が書いた詩劇「忘れた領分」を観た谷川俊太郎が、彼の才能に魅かれてから、生涯にわたる交流が始まりました。寺山修司27歳の結婚式の仲人も谷川俊太郎。そして20年後の47歳に死去。告別式の葬儀委員長も谷川俊太郎でした。偶然ですが、管理人たしろの実家は、この吉祥寺教会の裏手にあり、社会人になるまで過ごしていました。

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時には母のない子のように


時には母のない子のように
だまって海を
見つめていたい

時には母のない子のように
ひとりで旅に
出てみたい

時には母のない子のように
長い手紙を
書いてみたい

時には母のない子のように
大きな声で
叫んでみたい

だけど心はすぐかわる
母のない子になったなら
どこにも帰る家がない

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